親子で住宅ローンを組む前に知っておきたい基礎知識
近年、二世帯住宅の需要が高まる中、親子共同での住宅ローン利用が注目されています。親子ローンには「ペアローン」と「リレーローン」の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
ペアローンの仕組み
親と子が別々のローン契約を結ぶ方法で、2人分の収入を合算できるため借入上限が上がります。例えば、親の年収600万円・子の年収400万円の場合、単独では8000万円までしか借りられないケースでも、合算で1億2000万円の借入が可能になる事例があります。
リレーローンの特徴
最初は親が返済を担い、途中で子に引き継ぐ方式です。親の年齢が高い場合でも申し込みやすく、返済期間を長期化できるメリットがあります。ただし、返済途中で親が病気になった場合のリスク管理が重要です。
絶対に見逃せない3大メリット
- 借入可能額の拡大:収入合算で購入できる物件の選択肢が広がります
- 税制優遇のダブル適用:住宅ローン控除を親子それぞれが最大50万円(年間)まで適用可能
- 相続対策:生前贈与と組み合わせることで相続税軽減効果が期待できます
失敗しないための5つのチェックポイント
注意すべきリスク要因
1. 収入変動リスク:退職や転職による収入減に備えた返済プランの作成が必要
2. 関係性の変化:結婚や離婚など家族構成の変化を想定した契約設計
3. 不動産登記:持分割合を明確にし、贈与税が発生しないよう専門家と相談
4. 団信保険:契約者ごとの加入状況を確認(片方のみの加入はリスク大)
5. 諸費用負担:登記費用や火災保険など初期費用の分担ルール策定